公共交通とモーダルシフトに新たな財源を
先日、長距離トラックのドライバー氏と、話をする機会があった。今回話をしたドライバー氏は、現在はフェリーで関西~九州を往復する仕事だが、以前は関東~九州を高速道路経由で往復していたとのこと。フェリーでの往復は休憩を十分取れて楽だが、高速道路をずっと走っていると、居眠りや幻覚で事故を起こしかけたこともあるという話だった。
#ヒヤリハットで済んで、事故にならずに本当によかったです。
フェリーによるモーダルシフトは、事故の低減に寄与していることは間違いないであろう。
ところで、事故の低減といえば交通安全の話に直結する。それを財源の視点から考えるみると、「交通安全対策特別交付金」という制度に行き当たった。
この制度は、交通事故の発生を防止することを目的としたもので、交通反則通告制度に基づき納付される反則金収入(たとえば、スピード違反の反則金など)を原資とし、地方自治体が単独で行う道路交通安全施設整備の財源にあてられる。ただし、用途の限定が厳しく、「交通安全対策特別交付金等に関する政令で定める道路交通安全施設の設置及び管理に関する費用」に限られている。たとえば、信号機、道路標識、横断歩道橋、ガードフェンス・防護柵、カーブミラーがそれに該当する。
この用途を、公共交通の活性化やモーダルシフトの拡大のための財源に充当できるように、拡大できないだろうか?
公共交通やモーダルシフトは、交通事故の低減、つまりは交通事故の発生の防止に寄与していることは間違いない。そうであれば、「交通安全対策特別交付金」をこうした用途に充当することは、制度の趣旨に合致していると思われる。道路交通の安全性を高めるために道路の施設を充実させることも欠かせないが、道路交通そのものを削減したり、使い方を改めることによって、道路交通の安全性を高めるという視点があってもいいのではないだろうか。
もちろん、現行の法体系や「縦割り」の行政制度のもとでは、省庁間を越えた特別勘定の交付金使用となってしまい、実現はきわめて困難であることは、私も認識している。しかし、交通事故の発生防止という目的意識からは、政策の実現という「横割り」の発想が重要になる。
関係者の英断に期待したい。
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